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『村上ソングズ』 by 村上春樹

 こんな本が出ていたとは知りませんでした。
音楽好きで有名な村上氏が、ジャズやロックなどさまざまな名曲を訳したものが多数収録されています。
元の歌詞はもちろん、曲にまつわるエッセイつき。和田誠さんの挿絵もいい味出してます。

村上氏の訳した歌詞は味があって、元の詞の意味を知るというだけでなく、それ自体でもひとつの作品として味わえます。
英語の詞と比べていると、えっここの訳なんかニュアンス違わない?という箇所もありましたが…私の解釈が違っているだけかもしれません。

村上氏の短編集で「中国行きのスロウ・ボート」というのがありましたが、そういうタイトルの曲があったんですね。この本を見て初めて知りました。そしてslow boatが貨物船を意味しているということも…。勉強になります。

4124035322 村上ソングズ (村上春樹翻訳ライブラリー)
村上 春樹
中央公論新社 2010-11

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" Momo " by Michael Ende (『モモ』 by ミヒャエル・エンデ)

 子どものころに読んだけど、おぼろげにしか記憶に残ってなかった『モモ』。いわずとしれたエンデの代表作です。
どうせ読み返すなら英語で!と思い読んでみました。
ドイツ語の原書を読めれば一番いいのですが…。

円形劇場の後に住んでいる身寄りのない女の子モモ。
モモはとっても聞き上手で、モモと一緒にいるとなぜか楽しいアイディアがいっぱいうかんでくるので年齢問わず大勢の友人がモモを訪ねてきます。
しかしあるときから街にくわえタバコの灰色男たちが現れ、みんなの時間を盗んでいきます…
そのふしぎな力のために時間ドロボウたちの策略にはまらないモモ。友人たちとなんとか時間ドロボウたちの策略を食い止めようとしますがうまくいかずついには友人たちも彼らの魔の手に…
モモは皆を救えるのか!?というお話です。

一応童話ということになってますけど…主人公が子どもで文章がやさしいだけで、じつは大人向けなのでは!?と思うぐらい教えられることが多いし、深い本です。
時間を大事にするって、必ずしも無駄がないように隙間なく用事で埋めていくことじゃないですよね。たまにはゆったりとすることも時間を大事にすることのうちだよな~と思います。
同じように沈黙は必ずしも自分の言葉で埋めなきゃいけないものじゃなく、モモのように「じっくり相手の話を聞く」ことにもっと重点を置いてもいいんじゃないかと。モモレベルの聞き上手になるのは難しそうですが…

エンデさんの本は独特の陰があっていいと思います。子どもにこびすぎていないというか…。
話の中でGuidoが語っていたお姫様モモの話がとてもよかったです。月が自分についてくるように見えることや川の水に自分の顔がうつることが、エンデさんにかかるとこんなファンタジックな物語になってしまうのか!と驚かされます。

下のリンクの洋書のほうは英訳版なのでお気をつけください。
英訳版の表紙はモモさんの顔がやけにリアル^^;
日本と違って訳者の名前って表紙に載らないんですね…。

0140317538 Momo (Puffin Books)
Ende Michael
Puffin 2009-01-29

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4001141272 モモ (岩波少年文庫(127))
ミヒャエル・エンデ 大島 かおり
岩波書店 2005-06-16

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『古代エジプトうんちく図鑑』 by 芝崎みゆき

面白そうでかつ知識欲を満たせる本はないだろうかといろいろ探していたところ、こちらがレビューで好評だったので読んでみました。
エジプト神話、発掘や文字の解読に携わった人たちのエピソード、著者のエジプト旅行記、ファラオやスフィンクスについてなど…かなり盛りだくさんな本です。

いや~久々に本読んで爆笑しました。
ツッコミどころ満載の神話も面白いですが、著者のエジプト旅行の章がもう最高。
あらゆる場面で日本では考えられないような対応をされるわけですが…いい人ヘンな人もりだくさんで常に笑わされっぱなしです。
『セクシー』を求める若者の話がかなりツボでした。
マンガだけど大量の参考文献にもとづいて詳しく書かれているので、本気で古代のエジプトのことを知りたい人も満足できると思います。

4901784420 古代エジプトうんちく図鑑
芝崎 みゆき
バジリコ 2004-05

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ブックマーク

気になっていた"lastline"と、「ブックダーツ」、使ってみました。

lastline
、良かったです。
商品の写真を見て、これはさんだらページがしわになるんでねーの?と思ってたんですが、全然そんなことなかったです。かなり薄いプラスチックなんですね。
黄色と赤を買ったんですが、黄色のほうが本のページの色との差が少なく本にはさんだまま読み進めても気にならないので、使う頻度が多いです。
買い足すなら黄色かな?しかしいろいろなカラーがあるのでそろえるのも楽しそう。。。

ブックダーツはちょっと硬いので、気をつけないとはさむときにページにしわがついてしまうことがありますね。特別大事にしたい本には向いていないかもと思いました。でもたくさん入っているので普段づかいにはもってこいです。何冊も並行して読んでいるときには特に役に立ちます。本をとじたときに目立たないため読み終わったのにつけたまま忘れてしまうことがあるので要注意!?

最近パレットという上に小物が載せられるティッシュケースを買ったんですが、それにブックマークをいくつか置いといてすぐ使えるようにしてます。なかなか快適です!


ラストライン/LastLine ブックマーク【イエロー】 ラストライン/LastLine ブックマーク【イエロー】

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【BOOK DARTS】ブックダーツ シルバー(ステンレス)50個缶入り 【BOOK DARTS】ブックダーツ シルバー(ステンレス)50個缶入り

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TISSUE CASE PALETTE  ティッシュケース パレット ホワイト [cosme] TISSUE CASE PALETTE  ティッシュケース パレット ホワイト [cosme]

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The Moon and Sixpence by W. Somerset Maugham(『月と六ペンス』 by ウィリアム・サマセット モーム)

 「月と六ペンス」というタイトルが昔から何となく気になっていたけれど今まで読むことのなかったこの本、原書で挑戦してみました。
ストリックランドというかなり濃いキャラな画家の物語です。タヒチに魅せられた画家ゴーギャンがモデルになっているようです。

ストリックランドさん…40歳にして絵を描くために妻を放り出してパリに行くわ、いろいろと世話を焼いてくれた人の妻を寝取るわ、かなりフリーダムな人生を送っていて、周りの人は振り回されっぱなしです。でもなぜか愛されてしまう、とても魅力的な人でございます。
その妻と知り合ったことをきっかけにストリックランドに出会った主人公の目線で話は進みます。後半はタヒチで晩年を過ごしたストリックランドの様子を知る人の話を主人公が聞くという形式です。

ストリックランドのその強烈な芸術家ぶりといったら…「画家になりたい」ではなくただひたすらに「絵を描きたい」という思いだけで突き進んでいます。健康も顧みないで描き続け、体調をくずして虫の息になっているのに、看病しようと声をかける人に"Go to hell"とか言っちゃいます。ここでキュンときてしまいました(笑)周りの人がストリックランドに夢中になる気持ちわかるな~。

こういう意味深なタイトルの本ってタイトルの意味が明らかになるようなエピソードが盛り込まれているものですが、そういうのがなかったのでそこはちょっと意外でした。
月=理想、六ペンス=お金、つまり現実 を対比しているというのは聞いていましたが…。

この本、フランス語の文章がたびたび出てきました。最近洋書を読んでいるとよくフランス語に遭遇します。やっぱりある程度読めたほうがいいよな~と思って最近ちょっとずつ勉強中です。

0486446026 The Moon and Sixpence (Dover Value Editions)
W. Somerset Maugham
Dover Publications 2006-01-20

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433475158X 月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)
ウィリアム・サマセット モーム William Somerset Maugham
光文社 2008-06-12

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