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The Moon and Sixpence by W. Somerset Maugham(『月と六ペンス』 by ウィリアム・サマセット モーム)

 「月と六ペンス」というタイトルが昔から何となく気になっていたけれど今まで読むことのなかったこの本、原書で挑戦してみました。
ストリックランドというかなり濃いキャラな画家の物語です。タヒチに魅せられた画家ゴーギャンがモデルになっているようです。

ストリックランドさん…40歳にして絵を描くために妻を放り出してパリに行くわ、いろいろと世話を焼いてくれた人の妻を寝取るわ、かなりフリーダムな人生を送っていて、周りの人は振り回されっぱなしです。でもなぜか愛されてしまう、とても魅力的な人でございます。
その妻と知り合ったことをきっかけにストリックランドに出会った主人公の目線で話は進みます。後半はタヒチで晩年を過ごしたストリックランドの様子を知る人の話を主人公が聞くという形式です。

ストリックランドのその強烈な芸術家ぶりといったら…「画家になりたい」ではなくただひたすらに「絵を描きたい」という思いだけで突き進んでいます。健康も顧みないで描き続け、体調をくずして虫の息になっているのに、看病しようと声をかける人に"Go to hell"とか言っちゃいます。ここでキュンときてしまいました(笑)周りの人がストリックランドに夢中になる気持ちわかるな~。

こういう意味深なタイトルの本ってタイトルの意味が明らかになるようなエピソードが盛り込まれているものですが、そういうのがなかったのでそこはちょっと意外でした。
月=理想、六ペンス=お金、つまり現実 を対比しているというのは聞いていましたが…。

この本、フランス語の文章がたびたび出てきました。最近洋書を読んでいるとよくフランス語に遭遇します。やっぱりある程度読めたほうがいいよな~と思って最近ちょっとずつ勉強中です。

0486446026 The Moon and Sixpence (Dover Value Editions)
W. Somerset Maugham
Dover Publications 2006-01-20

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433475158X 月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)
ウィリアム・サマセット モーム William Somerset Maugham
光文社 2008-06-12

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