"Tell the Wolves I'm Home" by Carol Rifka Brunt この本を読んでいない人は今すぐ読みましょう! と言いたいぐらい良かったです。 最初の部分だけでもまずAmazonで読んでみてください。 あらすじ: Juneは14歳の女の子。誰にも言えないが叔父さんのFinnに恋心を抱いていた。Finnはエイズ患者で、Juneとその姉Gretaのポートレイトを描いた後にこの世を去ってしまう。Finnの葬式会場には、見知らぬ一人の男性が来ていた。招かれざる客のようだが、彼はいったい何者なのか… 舞台は1980年代のアメリカです。 文章がとてもいいです。比喩も上手いし情景が目に浮かびます。 Finnも最初の方で亡くなってしまいますがとても魅力的な人物に描かれているし、Juneの不器用な感じにも親近感を覚えてしまって、物語に入り込むことができました。 JuneのFinnへの愛の物語であると同時にJuneとGretaの姉妹愛の物語でもあります。 誰かを愛すると嫉妬を覚えることがありますが、これはそんな嫉妬の物語でもあります。 この話の一番重要な小道具はFinnの描いたポートレイトですが、物語の最後の最後にそのポートレイトがどうなったか…ここがとても美しいと思いました。 14歳の目線で描かれているので英語もそれほど難しくなく、読みやすかったです。 どうやら翻訳はまだ出ていない様子。 こういう小説を翻訳が出る前に原語で楽しめるということが、英語を勉強したり多読をやってきたことの最大のご褒美だと思います。 PR