「幼な心の君」に関する追記 以前「はてしない物語」に関する記事を書きましたが、登場人物「幼な心の君」に関して思うところがあったのでちょっと語ります。洋書とか全然関係ない話ですが読んでくださる方はつづきからどうぞ。CLAMP漫画についても絡めて語ってます。 映画『ネバー・エンディングストーリー』に出てくる幼な心の君はパシッと髪をまとめた白人の女の子でした。 この映画は原作者のミヒャエル・エンデと裁判になるなどモメにモメたようですが、エンデさんの当初の希望は 「監督は黒澤明に任せ、撮影はヨーロッパ、役者は皆ドイツ人で揃える、異世界の姫君である「幼ごころの君」役の女優だけは日本の白装束を着た少女であるべき」(Wikipediaより) というものだったそうです。 これはさすがにムリでしょう…(とくに前半)と思ってしまいますが^v^; ちなみに幸運の龍も映画みたいなモフモフのではなく「中国の伝説の龍のような神秘的な存在」であるべきだと考えていたようです。 エンデさんは日本と縁がふかい人ではありますが、この話にそこまでアジアンなイメージが入っていたとは驚きでした。 ところで「はてしない物語」を読んでいるとき、私のなかで「幼な心の君」のイメージはいつも『魔法騎士レイアース』のエメロード姫でした。 ふわふわの長い金髪に包まれてる感じが自分の中のイメージとぴったりでして。 しかしあとあと思い返してみると「似てる」というより「幼な心の君が元ネタ」と言った方が正しいのではないかという結論に至りました。 共通点をざっとあげますと ・少女のような外見 ・しかしかなりの高齢だと考えられる(実年齢はわからない) ・でっかいお花の中にいる ・国があるのはその人のおかげだが、力で統治するわけではない。 (けっこう説明しにくい立場の人ですがレイアースでは「柱」と呼ばれてました) やっぱり幼な心の君のイメージで描いたのでしょう。l-_-l_ _l-_-l_ _l ウムウム というかあの最終回のことを考えると、幼な心の君の設定からイメージをふくらませてレイアースというお話を作ったといっても過言ではないのでは… 以前書いた『はてしない物語』に関する記事でこの作品はよくある「善VS悪の構図」にはまっていないところがスバラシイ!と鼻息荒く語ったのですが、レイアースもある意味そうなんですよね。 『はてしない物語』が善VS悪を使っていないのに対して、レイアースはコテコテの善VS悪モノに見せかけて最後の最後でひっくりかえすという感じでしょうか。 あのラストはマンガやゲームではもう当たり前になっている単純な「善VS悪」への強烈なアンチテーゼですよね~。 そういえば『カードキャプターさくら』もバトルっぽいことはするけど悪者を倒すわけじゃないし…。魔法少女ものにしてはめずらしいと思います。 私が『はてしない物語』は善VS悪じゃないところがいいと感じたのは、昔レイアースを読んで善悪とは単純なモノではないのだということを考えさせられたからかもしれません。 作品のできた順序は逆ですけどね。 もちろん善VS悪モノでも面白いものはいっぱいあります!ハリー・ポッターとかけっこうハマったし… ただそういう型を使わずにして面白いファンタジーをつくったエンデさんはすごいな~と思ったのでした。 それにしても当時はひたすらえぇ~嘘~って感じだったけど、今考えてみるとエメロード姫とザガートの関係ってすごい胸キュンなんですが… 読み返してきます-=≡ヘ(* - -)ノ 魔法騎士レイアース 新装版全3巻 完結セット CLAMP 講談社 2010-12-01 by G-Tools PR