柴田元幸ハイブ・リット by 柴田元幸 以前村上春樹ハイブ・リットの記事を書きましたが、その姉妹本です。 この本には柴田元幸氏が訳した短編が6つ収録されていて(対訳なので原文も載っています)、しかもそれぞれの著者が自分の短編を朗読したCDがついているというなんとも豪華な本です。 柴田元幸氏は東大の教授でアメリカ文学の翻訳者として有名ですね~。 村上春樹氏は翻訳する際に柴田氏に助言をいただいているようです。たしかアーヴィングの「熊を放つ」を訳したときに村上氏をバックアップするチームに柴田氏がいたのがきっかけとか…。 6つの短編があるわけですが、個人的に一番最初の「ハッピー・バースディ」が気に入りました。一見童話のようなテイストで始まりますがラストにただようなんともいえない哀愁… 著者のユアグローの朗読も感情こもっててノリノリで、ナイスです。 あと一番インパクトがあったのはレベッカ・ブラウンの「私たちがやったこと」ですね。カップルが、一人は目、もう一人は耳をつぶし、お互いを補い合って生きていこうとするなんともショッキングなお話です。もうこのお話の部分部分が映像として脳にシッカリ記憶されてしまって…この先忘れることはないでしょう。。。 装丁も白とブルーの組み合わせが奇麗で気に入りました。 柴田元幸ハイブ・リット 柴田元幸(編・訳) アルク 2008-11-28 by G-Tools PR